DX推進リーダーに必要なスキルは何か?

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はじめに

2020年にDXが注目されて以来、
多くの企業がデジタル人材育成に力を入れています。

しかし、まだまだ「自社にどんな人材が必要なのか?」
こういった疑問に答えが出ていない企業さんが多い印象です。

そこで、本記事では「DXプロジェクト全体の流れ」を4フェーズに分割して、
DX推進を担うリーダー人材に学んで欲しいスキルを体系的に整理しようと思います。

DXプロジェクト全体の流れ

まず、DXプロジェクト全体の流れを整理します。

図のように大きく4つのフェーズに分けることができ、
これら4フェーズの推進をマネジメントすることがリーダーの役割です。

DXプロジェクト全体の流れ

企画フェーズでは「プロジェクトの目的(ゴール・方向性)」を決めるので、
外注ベンダーに任せずに 必ず自社内で考える 事が重要です。

PoCフェーズ以降は「プロジェクトの実行手段」にあたるので、
外注ベンダーと協力しながらシステム開発を進めていきます。

すでに既存ツールで解決策が用意されている場合も多いので、
自社でシステム開発せずにSaaSなどツール導入で済ませる判断も十分に効果的です。

企画フェーズ

まず、DXプロジェクト全体を通じて
「何を目指すのか?」といったゴール設定を行います。

ここでは、自社の問題を発見・要因を分析・課題を抽出するなど
「問題解決スキル」が重要となります。

企画フェーズの進め方

特に重要なスキルとして「クリティカルシンキング」が挙げられ、
問題を適切に言語化して、実行プランに落とし込む思考力が試されます。

  1. ゴール設定:いつまでに、何を目指すのか?
  2. 問題分析:現状とゴールのギャップは?
  3. 課題に分解:ギャップを解消するために何が必要か
  4. 実行プラン:業務改善、システム開発の計画

クリティカルシンキングの参考書籍としてはこちらがオススメです。

PoCフェーズ

企画フェーズで作った「実行プラン」に沿って、
最小限の規模でシステムの試作品(プロトタイプ)を開発します。

短ければ数週間、長くても3ヶ月で終わるケースが多いです。

PoCフェーズの進め方

プロトタイプ開発が必要な理由としては、
「DXは未知の問題を扱うことが多いので、実行してみるまで解決策が正しいのか分からない」
こういった背景があります。

そこで、いきなり大規模な開発にチャレンジするのではなくて、
プロトタイプ開発することで以下のメリットが得られます。

  1. 失敗しても最小限の損失に抑えられる
  2. 規模が小さいのでブラッシュアップが用意
  3. ベンダーに外注せず「社内で完結」しやすい

実際に開発の手を動かすのはエンジニアなので、DX推進リーダの役割として
「何を目指して、どこに達成条件を置くのか?」といった方向性を示すスキルが重要です。

PoCフェーズの達成条件が重要

本開発フェーズ

PoCでプロトタイプ開発して「このまま進めて良さそうだ!」と判断できれば、
大きな予算を使って実際に使うシステムを開発します。

本開発フェーズの進め方

特にAIプロジェクトを扱う場合には、
「システム開発」「AIモデル構築」の2つを並行して進める必要があります。

本開発フェーズは2つの開発をマネジメントする

また、仮説検証が目的だったPoCとは異なり、
本開発では実際にユーザーが利用するシステムを開発するので
明確なシステム要件を決めるスキルが求められます。

本開発フェーズはエンジニアとの共通認識づくりが大切

運用改善フェーズ

システムは「1回作って終わり」ではなく、
社内外のビジネス環境に合わせて変化していく事が求められます。

運用・改善フェーズの進め方

そして、ただ変化すれば良いのではなく
状況に合わせてシステムの価値を最大化するスキルが求められます。

「システムの価値」としては図のように
「収益アップ、コストダウン、開発費用」で総合的に判断します。

プロダクトの価値とは?

そして、これらをモニタリングするための指標として
図のようなKPIを管理していくと良いです。

プロダクト開発でモニタリングすべき3つのKPI

まとめ

ここまで解説してきた通り、
DX推進リーダーに求められるスキルは様々です。

まとめ:DXプロジェクト全体の流れ

一度にすべてを習得するのは難しいので、
まずは企画(プロジェクトの目的)を描くスキルを最優先で学ぶことをオススメします。

そして、それ以降のPoC・本開発・運用フェーズについては
外注ベンダー・コンサルのサポートを借りつつ、
実際の問題に対処しながらスキル習得していくのが最もスムーズです。

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本記事がDX推進にチャレンジされる多くの方の役に立つと幸いです。
以上、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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